タイ料理と日本料理の同じところ、違うところ
タイ料理というと、とにかく辛いというイメージが先行してエスニックな料理と思われる方が多いはずです。一方、日本料理は、刺激が少なく、素材の味を引き出していく、ヘルシーな料理を想像するはずです。しかし、この2つの料理、とても根本的な共通点があるのです。フランス料理等、他の各国料理にもいえることですが、さて一体なんでしょうか。
答えは、、、「ダシ」です。
タイ料理は非常にダシに気をつかいます。ご存知トム=ヤム=クンにおいても、海老の殻を炒って、その殻をダシに用いたり、鳥のダシをとったりするのに数時間かけたりと、日本料理同様、ダシにこだわります。昔は、このダシをとる作業にとても時間がかかって大変だったそうですが、今では、Ajinomotoがあるので、ほんの少しだけ苦労がなくなったと口々にタイの奥様方は揃えて言います。
しかし、いくらAjinomotoがあると言っても、主体となる部分については、しっかりダシをとることがほどんどで、スープの味をきくと、やっぱり素材からダシをとっていると、味が優しく美味しいです。
どこかの料理人が言っていましたが、「いいスープというのは、飲むごとにおいしいと感じるもので、それはダシで決まる。」そうです。たしかに、その通りだなぁと感じるタイ料理は多いです。しかし、タイ料理のダシと調味料の種類は莫大な数に及ぶので、出されたタイ料理にどんなダシが使われているかを見抜くのは中々至難のワザです。
香辛料やハーブを多用するというのは日本料理との異なった点といえそうです。パクチーを初めとして、バイガパオ、バイマックルー、タックライなど、比較的風味の強いスパイスハーブや香辛料が使われます。これらがないと、気の抜けた味になってしまうので、タイ料理には欠かせなくなります。味噌汁でいうところの味噌に対応する所ですね。さてそれでは皆さん、出されたタイ料理のパクチー以外の香辛料やダシのベースを見事当てられるでしょうか?