タイ人にとっての王様はどのような存在なのか(3)

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タイの王様の最後の記事です。タイ人にとって王様が人気だというのは理解してもらえたと思います。また、結構、繊細な話につながるというのも理解していただけたのではないでしょうか。では、なぜこんなにも王様が人気なのでしょう。これはちょっとだけ、歴史のお勉強になります。

タイの王様で最も人気があるのはラーマ5世通称チュラロンコーン国王です。いたるところに銅像が立っています。ラーマ5世がやった最大の功績は、近代化です。言ってみれば、日本における明治維新のようなものですね。歴史上どこの国を見ても、近代化に尽力した者はヒーローです。日本では坂本竜馬、トルコではムスタファ=ケマル(別名ケマル=アタテュルク)そして、タイではチュラロンコーン。

具体的には、チュラロンコーン国王の業績としては、奴隷売買の禁止、議会制の制定、教育制度の導入、インフラ設備の整備等々、国にとって必要なことの基礎をつくったことです。ですから、そんなチュラロンコーン国王はタイ人にとってとても人気なのです。ちなみに、彼を題材にした映画に『アンナと王様』という物があります。結構面白くて、小さいころのチュラロンコーンと欧米人の女性家庭教師のやり取りを描いた作品なのですが、チュラロンコーン国王の偉大さが垣間見れる作品なので、必見です。ただし、現在はそうでもないのですが、表向きにはこの作品、タイ国内では上映禁止作品です。「チュラロンコーン国王はこんなことしない」というような国民感情が反映されているのでしょうか。

また、そんなチュラロンコーン国王にちなんで、チュラロンコーン大学というのがタイにはありますが、これは日本の東大にあたる大学です。タイでチュラロンコーン大学周辺の地下鉄に乗っていると、多くの学生が教科書を熟読しています。ちなみに、タイの学生は結構、真面目です。タイでは大学生も学生服があるのですぐに学生とわかるのですが、よく教科書を読んでいる光景を見ます。

さて、3回にわたって書いたタイと王様の記事いかがだったでしょうか。とにかく、タイ人にとって王様は私たちの予想をはるかに超える人気ぶりですので、決して愚弄したり、馬鹿にするようなことは、冗談でもしないようにすることが注意点です。